漫画「蟲師」の5人の漫画家によるアンソロジー『蟲師 外譚集』を読了。



当初は漆原友紀さんの手によるものでないので買う予定は無かったのだが、「夏の前日」の作者である吉田基已さんが参加しているのを最近知り購入。

第1話は「もっけ」等の作品で知られる熊倉隆敏さんによる「歪む調べ」。原作と同じ世界(と思われる)の話で、原作ファンにとってはすんなりと入っていける作品だ。女性の蟲師が主人公で、とある村で出会った偽蟲師の男の末路が語られる。

第2話は「夏の前日」等の作者、吉田基已さんによる「滾る湯」。こちらは原作とは異なり、戦後間もない時代を思わせる昭和な世界で、とある温泉地を舞台とした物語。漫画家が出会った不愛想な青年の秘密とは。

第3話は「ヨコハマ買い出し紀行」等の作者、芦奈野ひとしさんの「海のちらちら」。おそらく現代が舞台のとても短い作品だが、今度海を眺めるときは注意して見てみよう・・・という思いが起きる作品だ。原作の「瞼の光」で2枚目の瞼を閉じようと試みた人が大量発生(?)したらしいが、それを連想させる。なお、ギンコを思わせるキャラがチラッと登場する。

第4話は「ぼくらのよあけ」等の作者、今井哲也さん作の「組木の洞」。現代版「虚繭取り」といった趣き。この世界観の作品をもっと読んでみたい。

第5話は「珈琲時間」等の作者、豊田徹也さんによる「影踏み」で、原作の「残り紅」「壺天の星」の設定が見事に現代の探偵の物語として昇華している。なお、主人公の探偵が「水曜どうでしょう」で深夜バスにやられた後の大泉洋さんに似ていて笑ってしまった(笑)。

以上、バラエティに富んだ5話で思いのほか面白かった。漆原さんの作品じゃないからと敬遠するのはもったいない。

     

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