京極夏彦さんの小説「定本 百鬼夜行 陽」を読了。

定本 百鬼夜行 陽 (文春文庫)

京極堂でおなじみの「百鬼夜行」シリーズが講談社から文芸春秋へ移籍してから最初の新作が今作で(※文庫版同時刊行の「定本 百鬼夜行 陰」は以前に講談社から刊行されている)、既刊の、あるいはこれから刊行が予定されている作品のサブキャラクター(といっても重要な)を中心に据えた短編集。「青行燈」「大首」「屏風闚」「鬼童」「青鷺火」「墓の火」「青女房」「雨女」「蛇帯」「目競」の10編が収録されている。

登場人物の心の闇を妖怪として見せる手法は相変わらず素晴らしい。印象に残ったのは「陰摩羅鬼の瑕」の後日譚であり「後巷説百物語」ともリンクしている「青行燈」、「狂骨の夢」の前日譚にあたる「青鷺火」。前者は珍しく(?)古書店店主の仕事をこなしている中禅寺の姿があり、後者は嗚呼このキャラが・・・と感慨深いものがある。

そして今後刊行が予定されている「鵼の碑」の前日譚(?)であるところの「墓の火」「蛇帯」。この2編の登場人物が本編でどういう役割を担うのか楽しみでならない。前者の主人公が本編でも中心人物になりそうではあるがはたして。

過去作を思い返しつつ、はたまた「鵼の碑」に思いを馳せつつ、「百鬼夜行」を垣間見てみませんか?



関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://erbaf.blog95.fc2.com/tb.php/2003-2cd2d828