昨日行われた将棋のプロ棋士とコンピュータソフトの対局、第3回電王戦の第2局で、佐藤紳哉六段は将棋ソフト「やねうら王」に敗れ、プロ棋士チームは2連敗に。



対局前に「出場者決定トーナメント時のバージョンのソフトを使用する」というルールに反して、新しいバージョン、というよりも探索部が別物なので全く新しいソフトと言っても良いものになったやねうら王が対局するということが発表され、悪趣味なPVと相まって物議を醸した。結局、当初のルールに従い元々のバージョンのやねうら王が使わることになったものの、振り回された佐藤六段は良い迷惑で、しかも騒動によって対局相手に“バグがあって棋力も弱い”というレッテルが貼られてしまい、余計に負けられない一戦になってしまった。

戦形は先手のやねうら王が初手の端歩突きから1筋の位を取った後に四間飛車に構えた。対する佐藤六段は居飛車穴熊。意表を突く挑発的な立ち上がりだったが、佐藤康光九段が時折見せるそうで、最終的にはオーソドックスな対抗形になった。

やねうら王は桂馬を端に成り捨てて突きこした1筋を生かして攻めるなど積極的な指し方を見せ、佐藤六段が受ける展開。その中で佐藤六段が局後に悔やんだ△6四同歩という手が出るが、その後やねうら王も香車によって角と飛車の串刺しを食らうというミスを犯し(角を切って穴熊の金を剥がす手が成立するとよんでいたら成立していなかったらしい)、形勢は混沌。しかし持ち時間が少なくなった佐藤六段が指した△8四角から形勢がぐんぐん開き、やねうら王が的確な寄せで佐藤穴熊を攻めつぶした。

いったいどの辺がバグがあって弱いのか、という感じの強い将棋で、戦前の騒動は本当に余計なものだった。それが残念。佐藤六段は「ただ自分が弱いだけの将棋になってしまった」と述べていたが、上手く指していたと思う。特に中盤~終盤入口にかけては熱戦で、最後も頓死筋があったりしてドキドキするような見ごたえある一戦だった。

これで2局終わってプロ棋士の0勝2敗。前回と合わせれば1勝5敗1分けで、冴えないとしか言いようがない。しかしここまでの2局のソフトの強さを見ると、ここからの3連勝はおそらく無理じゃないかと思う。最悪の0勝5敗まで見えてしまったようだ。このままでは電王戦の存続意義すら微妙になってしまう。とにかく次局はホープの豊島七段だし、勝利を期待したい。相手のソフトは「YSS」である。



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