昨日行われた将棋のプロ棋士とコンピュータソフトの対局、第3回電王戦の第1局で、菅井竜也五段は将棋ソフト「習甦(しゅうそ)」に敗れ、プロ棋士チームは黒星スタートとなった。



菅井五段は得意の中飛車を採用。三間飛車に振りなおしてからの▲6八角が不用意な一手というか、欲張りすぎた手だったというか、とにかくこの一手を境にやや先手が指しやすかったのが徐々に後手へと振れてゆき、挽回不能な差となってそのまま押し切られた。序盤は良かっただけに悔やまれる敗戦。事前の私の勝敗予想はプロ側の○●○●○での3勝2敗だったが、早くも外れた。昨年プロチームに唯一の敗北を喫した習甦はリベンジ達成。中終盤は隙が無い見事な戦いぶりだった。

・・・それはともかく、だ。

終了後に驚きの発表。なんと、第2局の将棋ソフト「やねうら王」はバグ修正という名目で出場ソフトを決める大会とは違うバージョンが用いられるのだという。バージョンアップにより強くなったということも問題視されているが、それ以前にこれは大会ルールに明らかに反する。大会前のルール説明の会見で、記者から「バグがあっても修正できないということか」という質問があって、主催者側が「そういうことです」という旨の回答をしていたはずだ。今回の「修正」が通ってしまうのならルールを守っている他のソフト開発者が馬鹿を見るようなもの。バグも含めてソフトの実力とみるべきだろう。また、ソフト開発者が「修正」によって実力が変わるということを予測できないとは思えないし、ルールを考えればそれを希望すること自体がすでに問題で、あとから「前のバージョンでも」と言ったところで遅い。「修正」を受け入れルールを形骸化させた主催者とソフト開発者の罪は重い。全てが演出という説もあるが(PVでソフト入れ替えシーンが撮影されているのには確かに違和感があった)、だとしたら酷いセンスだ。ただ人気の番組だし、そういう演出をして「炎上」させる必要がそもそも無いように思う。

プロ棋士(日本将棋連盟)がここで前のバージョンを希望することは「強くなってるからダメ」と言っているようなもので、勝負師として口が裂けても言えまい。佐藤紳哉六段は事前研究がほぼ無駄になってしまったが、個人的にはプロ棋士には事前研究無しで戦ってほしいという気持ちもあった。厳しいかもしれないが何とか勝ってほしい(事前に黒星予想をしていてゴメンナサイ)。



関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://erbaf.blog95.fc2.com/tb.php/1734-9721d7b8