東野圭吾さんの小説「夢幻花(むげんばな)」を読了。

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黄色い朝顔の花にまつわる話というのは事前に知っていて、そのために朝顔の栽培の歴史や多様な品種などに深く踏み込んだ物語を期待していたのだが、そういう意味では期待外れで、朝顔に関しては表面的にさらっと撫でるだけに留まっている。

ある殺人事件の発生とその解決への物語で、その中で主人公の一家に秘められた事実が明かされていく。

事件の犯人には意外性があったが、他には特に魅力が感じられず、少々冗長な物語だった。キャラクターの行動や思想にもなんだかリアリティーが無い。帯に「こんなに時間をかけ考えた作品はない」とあるが、創作の世界には短時間でぱっとできた作品の方が名作で、悩んだ末に生まれた作品は案外大したものにならなかった・・・というようなことが結構あるという。この作品も残念ながらその一例となってしまっているようで、とても「会心作」とは思えない。せっかくの推理物なのだから、ガリレオシリーズの一作として書いていればまた違った「実に面白い」作品となったのではという気もする。

黄色い朝顔という面白い題材を生かし切れていないというか、東野先生ならもっと面白い作品が書けたはずというか、なんとも読後にもどかしい感じがする作品だった。





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