先月29日から今月2日まで行っていた、津軽と道南を巡る旅の模様。その第6回。(前回はこちら

※この記事の写真は2013年10月30日、特記が無い限りOLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDで撮影。

二日目最後の目的地へ向かうべく、北金ヶ沢のバス停で弘南バスを待つ。さすが青森北部で、陽が落ちるとぐんと肌寒くなってきた。ジャンパーを出して羽織る。鯵ヶ沢と深浦を結ぶ小さなバスが、定刻からわずかに遅れてやってきた。

弘南バス@北金ヶ沢

向かうのは難読駅名、あるいは海辺の秘境駅として知られる驫木(とどろき)駅。この時間に列車は無く、この駅へどう向かうかが計画段階で問題だった。驫木駅前をバスが通るようだが、バス停がどこに有るのかハッキリしない。駅前にバス停が有るという情報も無いという情報も、近くのバス停から歩いたという情報も色々あって錯綜している。そんな中で、フリー乗降区間であるという信憑性がありそうな情報を見つけた。ならば経路上ならバス停が無い場所でも乗り降りできるはずだ。

乗り込む際に運転手氏に「驫木駅に行きたいのですが?」と尋ねると行くという回答。安心して乗り込む。定刻より2分ほど遅れて16:32頃発。ほどなくピンポーンとチャイムの音がして、乗客のおじいちゃんが「軽トラの前!」と高らかに宣言。バスは道端に停められた軽トラの傍に停車した。なるほど、これがフリー乗降区間の流儀なのだな、と少し可笑しくも感心する。さて、乗る時に驫木駅で降りたい旨は伝えたが、私はチャイムを鳴らさなくても良いのだろうか?

バスは五能線に沿って深浦方面へ走る。「リゾートしらかみ」停車中に海岸を散歩した千畳敷駅が左手に見えた。と、五能線を離れて集落の中へ入っていく。いったいどこへ向かってるんだとスマホの地図と窓の外を交互に見ていると、アナウンスが「次は驫木です」と告げた。バス停は上驫木と下驫木の2つあるという情報もあったが、驫木バス停があるというのが正しいようだ。そこはたしか駅から徒歩15分ほどのところ。迷ったがチャイムを押してみると、運転手氏が「カメラマンのお兄さんは(※一眼レフを肩に下げていた)、驫木の駅が良いのかなあ?」と言ってくださったので、「駅が良いで~す!」と高らかに宣言する(※運転席から少々離れた席に座っていた)。以降、しばし運転手氏と談笑。「東京から?」に「兵庫県です」と応えるととても驚かれた。

16:55頃、バスは停車。道路を挟んですぐそこに明かりが灯った驫木駅の小さな木造駅舎が見えていた。運賃は540円。乗客の地元のおばあちゃんと素晴しい運転手氏に見送られて下車。走り去るバスを私もしばし見送る。周囲を見回したがバス停は無さそうだった。乗る予定の列車は17:21発だから、駅を撮影する時間は十分にある。すっかり陽が落ちたが、まだ少し明るさは残っていた。

驫木駅(五能線)
▲バスを降りた所から撮った驫木駅

驫木駅(五能線)
▲夕暮れの驫木駅駅舎

驫木駅(五能線)

驫木駅(五能線)
▲ホームへ出てみる

驫木駅(五能線)

驫木駅(五能線)
▲すぐ傍が海。地名の由来は轟く波音に3頭の馬が驚いたことからというが、まさにその由来どおり、宵闇の駅に波音が轟いていた。のみならず、海の向こうの空に稲妻が走り、雷鳴も轟いて雨が降り出した

驫木駅(五能線)
▲ホームにはこんなものも。次は夕陽の時間帯に訪れたい

驫木駅(五能線)驫木駅(五能線)
(左)しばしホームで撮影して駅舎に入ると、鳥が1羽。イソヒヨドリのようだ。駅に着いた時にはいなかったが、撮影中扉を開けていたのでそこから入ったらしい。雨宿りかと思いつつも落ち着かないので窓を開けてやると出て行った(トリミング)
(右)駅ノートに書き込み

驫木駅(五能線)
▲雨が降る夜の海辺の無人駅に列車がやって来た

17:21発弘前行き。途中、五所川原で降りて駅スタンプを押すことも考えていたが、もう今日は十分という気がしてこのまま弘前へ行くことにする。ただ忘れてはならないのが鯵ヶ沢駅のコインロッカーに入れてある荷物。都合のいい事にこの列車は行き違いのため鯵ヶ沢駅に9分間停まるのだった。なお、鯵ヶ沢からは再びあの長大な乗車券を使用。驫木~鯵ヶ沢間、川部~弘前間の乗車券は北金ヶ沢へ行く前に鯵ヶ沢駅で買っておいた。

木造駅(五能線)弘前駅
(左)いつか降りてみたい木造駅。亀ヶ岡遺跡の遮光器土偶を模した駅舎が有名/NIKON COOLPIX S4(トリミング)
(右)弘前駅に到着/NIKON COOLPIX S4

19:32弘前着。ホテルの場所が判りにくくて少々時間を食う。五所川原に寄らずに予定をまいたのは正解だった。

~つづく~

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