石川県旅行の模様、第4回。(前回はこちら

※この記事の写真は2013年8月25日、OLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDで撮影。

穴水駅11:49着。構内には先ほどまで他の車両と組んでいたり単行で運転されていたりした「花咲くいろは」のラッピング車両2両がペアを組んで停まっていた。なかなかの編成美。またこの旅の中で見る機会もあるだろうと思ってそんなに撮影しなかったが、結局この時だけだった。結構珍しいのかもしれない。

のと鉄道・穴水駅
▲「花咲くいろは」ラッピング車両2両編成@穴水駅

売店でいなり寿司と巻き寿司が入ったパックを買って、待合室として留置されているかつての急行「のと恋路号」の車内で食べた。その最中にサッとやや激しい雨が降る。先ほどまでは太陽が見えていたので驚いた。

のと鉄道・穴水駅
▲0番戦に留置されている急行「のと恋路号」@穴水駅

食後にホームからも入れる手打ち蕎麦の店があるのに気付いた。たしか去年はなかったはず。気付いていればここで食べていたのにと少し悔やむ。明日の昼食はここにしようか、と思いながらバス乗り場へ。ここからは路線バスの旅だ。

穴水駅から先へもかつてはのと鉄道が走っていたが、輪島への路線は2001年に、蛸島への路線も2005年に廃止されてしまい、現在では路線バスに転換されている。ただこの路線バスが曲者。まずフリー切符がないので乗り継ぐ度に運賃を払うのがめんどくさい。しかしまあ、ここに文句を言うのは贅沢というものかもしれない。つづいて運賃が高いらしい。“らしい”と曖昧なのは事前に調べきれなかったからだが、旅をした人のブログ等を読み漁るとどうもそのようだ。そして路線網が複雑。これは先述の“らしい”の一因にもなっているが、なんでこんなところの路線がこんなにも、と驚くほど。旅なれない人は能登半島の路線バスではどこにも行けないかもしれない。さらに運行本数の少なさ。1日3往復なんていう路線もザラにあって、プラニングには苦労した。

結局、事前候補から平家の屋敷である上時国家と、白米の千枚田を選んで行く事にした。本当は化け蟹退治の伝説がある永禅寺や、かつてののと鉄道の車両が動態保存されていて乗れるらしい(最近の情報が見つからなかった)旧・蛸島駅へも行きたかったが、それらがある東部へは朝一で金沢から穴水へ来てバスに乗っても、最初の目的地に着くのが昼過ぎという事態になる。どうも時間の無駄な気がして断念した。能登半島は思いのほか広大、というよりもどうも路線バスがノロい気がする。

のと鉄道・穴水駅
▲北鉄奥能登バスに乗車@穴水駅

穴水駅12:30発の輪島駅行きのバスで出発。乗客は私だけで、鉄道が廃止されたのもむべなるかなと思う。このバスはのと鉄道の代替路線ではあるが、線路跡に沿って走るのではなく、時折交錯するという感じ。線路跡らしき築堤や、旧駅舎がたまに見える程度。

能登半島路線バスの旅(のと鉄道廃線跡)
▲廃線跡らしき築堤

のと鉄道・旧・能登三井駅
▲穴水駅の隣駅だった旧・能登三井駅は駅舎が残っていた。ホーム跡は駐車場に転用されているようだった

輪島駅着は時刻表上では13:09。特に遅れていた印象はなく定刻だったと思う。なんといっても乗客は私1人なのでバス停は時間調整以外すべて通過だった。所要40分弱で運賃は740円。なるほど高い。500円くらいが相場ではないか?

輪島駅は駅跡を利用した道の駅になっていて、それなりに賑わっていた。施設内には旧ホームを模したモニュメントのようなものもあって往時が偲ばれた。

のと鉄道・旧・輪島駅(ふらっと訪夢)

のと鉄道・旧・輪島駅(ふらっと訪夢)
▲旧・輪島駅である道の駅「ふらっと訪夢」。建物は建て替えられたもの

のと鉄道・旧・輪島駅(ふらっと訪夢)
▲ホームを模したモニュメント的な一角

のと鉄道・旧・輪島駅(ふらっと訪夢)
▲駅名標のレプリカ。終着駅だったが、日本海方向には「シベリア」の文字

さらにバスを乗り継いで上時国を目指す。本数が少ない割りに13:20発という都合がいい便がある。ここだけ見ると考えてダイヤが組まれているように見えるが、他の便を見ると1時間以上待つのも普通で、偶々なのだろう。ともあれありがたい。

のと鉄道・旧・輪島駅(ふらっと訪夢)
▲再びバスに乗車

街中や山の中を走っていた輪島までのバスとは違い、この路線は海沿いを走るので眺めが良い。ああ旅をしているなという気分になる。乗客は私以外にも男子高校生など数人いた。貸切は気分がいい反面、少し寂しい感じもしてしまう。左手に青い日本海を望みながらバスは走る。

能登半島路線バスの旅
▲海沿いを走る気持ちの良い路線

寝豚バス停(能登半島路線バスの旅)
▲「寝豚(ねぶた)」という面白い名前のバス停

能登半島路線バスの旅
▲白米の千枚田の脇を通ったが、柵が邪魔でよく見えない

能登半島路線バスの旅
▲塩田があった

曽々木口から内陸に入って上時国に到着。時刻表上では13:55着で、遅れはなかったはず。それにしても驚くべきはこの35分の区間の運賃が760円だということ。穴水駅からの分と合わせればなんと1,500円。2日間有効の「能登ふるさと博フリーきっぷ」、あるいは初日の白山一里野高原への往復のバスと同額だ。しかも来たからには帰らなければならないわけで、ああ、と嘆息する。景色が良かったとはいえ、この運賃設定はどうなのだろう?

上時国バス停(能登半島路線バスの旅)
▲上時国バス停に到着

とにかく気を取り直して、この路線バスの旅の最初の目的地である上時国家を目指して歩き始めた。

~つづく~

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