ビブリア古書堂の事件手帖3 〜栞子さんと消えない絆〜/三上延

先日、「ビブリア~」シリーズの第3巻「ビブリア古書堂の事件手帖3 〜栞子さんと消えない絆〜」を読んだ。

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
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ワトスン的な立ち位置の青年が、ホームズ的な立ち位置の古書店店主の女性を礼賛しすぎるきらいがある本シリーズだが、この第3巻ではその色はかなり薄く、楽しく読めた。

宮沢賢治の「春と修羅」の初版本が登場する話が特に印象に残った、というよりも登場した初版本そのものが。いい加減に作られてしまった本にガッカリする宮沢賢治。そして売れなかった本を引き取って自分で修正・推敲して配る・・・哀愁が漂う(泣)。にしても大事な扉に「心象スツケチ」は無かろう(本来は「心象スケツチ」)。外来語になじみが無かったのもあろうが、当時はそんなものだったのか。

そんな哀愁の初版本がどこかのバザーで売られていたり・・・はしないだろうなあ。あったら家宝にするんだが(笑)。



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コメント

相変わらず伏線回収が上手ですね。
爽快でコミカルな部分もあるので、読後に得られる満足感と安心感は格別です。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

藍色さん、コメントありがとうございます。こちらもトラックバックさせていただきました。
ビブリア~5巻が今年1月に出ているようで・・・読んでみるかなぁ。
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「ビブリア古書堂の事件手帖3栞子さんと消えない絆」三上延

鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?絆はとても近いところにもあるのかもしれない―...