ここ数年見たい見たいと思いつつ叶わなかったギンイチモンジセセリ。地元での探索は諦め、先月30日、生息しているという場所へ少し遠出してみた。

河川敷のオギの群落で見られるというのでまずはそれを探す。ほどなく細い支流の土手ではあったがオギの群落を見つけた。と、小さな黒い蛾のような昆虫がちらちらと飛ぶ姿がある。これじゃないかと思うが、全くとまってくれず撮ることもはっきり確認することもできない。より良い場所が他にあるかもと探索したが無く、本流の河川敷へあきらめムードで行ってみた。橋の上から見る限りオギの群落は無さそうだったが、ヨシ原の片隅に2メートル四方くらいの小さな群落があった。そして出現!

ギンイチモンジセセリ(春型)

ギンイチモンジセセリ(春型)

ギンイチモンジセセリ(春型)。翅の裏の白いストライプが眩しい、シャープな印象のカッコいい蝶だ。飛び方は他のセセリチョウとは一線を画し、ヤマトシジミなどに近い感じ。草間をちらちらという感じに飛ぶ。これを見てみたかった。念願叶って嬉しい。ただこの日は風が強かったこともあり、十分なシャッターチャンスが無いままギンイチモンジセセリはいずこにか姿を消してしまった。

今月4日、リベンジに赴く。首尾よく出現。しかしこの日も風が強く、まともには撮れず、フラストレーションが溜まる撮影となった。

ギンイチモンジセセリ(春型)

ギンイチモンジセセリ(春型)

ギンイチモンジセセリ(春型)

さらに7日にも3度目の正直で行ってみたが、今度は姿すら現さず。曇りの天候のためかもしれないが、出現期間が凄く短いらしいし、シーズンが終わったのではとも思える。来年はもう少し早めに狙うとしよう。

それにしても今年生息地に行ってみて、これまで地元で「こういうところにいるはず」と探していた環境と全く違ったことに唖然とした。そして改めて地元で探してみて、生息地と同様の環境がどこにでもありそうでどこにもないということに驚いた。道理で局地的な分布なわけだ。河川の改修工事の影響もあって全国的に少なくなっているらしい。兵庫県版レッドデータではBランク(絶滅危惧II類)、全国版では準絶滅危惧種となっている。

※2016年4月30日(3~5枚目は5月4日)、OLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6。

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鳥のカッコウの托卵のように、他種の揺籃に卵を産み付けるオトシブミ・チョッキリがいる。それを知ったのはいつだったか、当時購読していた「月刊むし」の記事でだったと思うが、以来見たいと思っていた憧れの昆虫だった。先月23日、その機会は突然やって来た。奈良県の葛城山。イヌブナの若葉に作られたビロウドアシナガオトシブミの揺籃に、黒いチョッキリが1頭とまっていた。もしやと思いつつ激写。ただ揺籃の上部に出たり下部に隠れたりと歩き回り、しかも距離が遠く腕をめいいっぱい伸ばしての撮影となったためにピンボケを量産。構図も微妙なのがほとんどだったが、何とか写真に残せた。帰宅後調べてみるとやはり。托卵をするチョッキリ、ヤドカリチョッキリだった。本来はカエデのハマキチョッキリ類の揺籃に托卵するが、「オトシブミ・チョッキリの世界」によれば、この日のようにビロウドアシナガオトシブミの揺籃上を歩き回る行動も観察されているらしい。

ヤドカリチョッキリ@葛城山

ヤドカリチョッキリ@葛城山

ヤドカリチョッキリ@葛城山

ヤドカリチョッキリ@葛城山

ヤドカリチョッキリ@葛城山

いつか産卵シーンを見てみたいものだ。他種が揺籃を作っている時点からつきまとってチャンスをうかがうらしい。なお、鳥のカッコウと違って孵った幼虫は托卵された種の幼虫を殺すことはなく、両種とも成虫になるらしい。

※2016年4月23日、OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough(3枚目はトリミング)。

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先月23日、再び奈良県の葛城山へ。不完全燃焼に終わったギフチョウのカタクリへの訪花シーンのリベンジ狙いではあったが、前週の翅の擦れ具合の感じからしてもう盛りが過ぎてボロボロの個体がちらほらいるくらいではないかとも思っていた。予想は的中し、ギフチョウもカタクリの花も終盤の様相。まともなシャッターチャンスも無かった。

しかし、幸運にも葛城山行き自体が空振りになることはなかった。自然研究路沿いのイヌブナの若葉にビロウドアシナガオトシブミが多数みられ、せっせと揺籃作りに励んでいたのだ。黄緑色の若葉に、鈍い金属光沢のあるオトシブミ。春らしいさわやかな色彩の光景に夢中でシャッターを切った。初見・初撮影。

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

ビロウドアシナガオトシブミ@葛城山

最後の1枚は、メスをめぐって争う2頭のオス。まるで相撲を取るかのように組み合っていた。

※2016年4月23日、OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough(9枚目は深度合成モードで撮影)。



<おまけ>
この日撮影のギフチョウ。こうしたボロボロの個体ばかりだった。OLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6で撮影。

ギフチョウ

ギフチョウ

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ギフチョウといえばカタクリの花を訪れている姿が連想されるが、定番ともいえるそのシーンを撮ったことはおろか見たことすらなかった。これではいかんと思い立ち、先月16日に奈良県の葛城山へ向かった。近鉄御所駅から可愛らしいバスに乗り継ぎ(坂道発進でエンストした(笑))、さらにロープウェーへ乗り継ぐ。ロープウェーといえば運賃がお高い乗り物の筆頭格で、ここのも往復1250円。しかし今回鉄道区間で使用した切符「スルッとKANSAI 3dayチケット」の付属クーポンを使えば半額の630円で乗れる。

葛城山ロープウェー

11過ぎに葛城山上駅に着き、憧れのシーンを求めて探索開始。数分でギフチョウが姿を現し幸先が良い。なんでも自然研究路という散策コース沿いに良いポイントがあるらしいので、早速足を踏み入れた。しかし勇んで駅に近い側の入口から入ったのは失敗で、アップダウンの激しい山道を延々1時間歩くことになった。少し先のもう一方の入口から入れば10分ほどで着いたはずで、体力と時間を浪費してしまった。

カタクリの花@葛城山

ここと思われる場所を見つけ、ときおり中高年登山グループが行きかう中じっと待つ。斜面にカタクリが幾株も花を咲かせ、ときおりギフチョウが飛来する。しかしなかなか花にとまってくれない。まあ、そんな簡単に見ることはできないだろう。ツツドリの声や営巣しているらしい多数のハナバチの羽音を聞きつつ、気長に待つ。13時47分、目の前の花に突然止まった。慌ててカメラを構える。

カタクリにギフチョウ@葛城山

カタクリにギフチョウ@葛城山

構図にこだわる余裕は無く、撮った直後は後悔が残ったが、改めて見るとそんなに悪くないか。なんといってもその光景を目の当たりにし、撮れたというのは大きい。

20秒ほどで飛び立ち、道の下方の斜面の花へ移動したのをさらに狙った。

カタクリにギフチョウ@葛城山

カタクリにギフチョウ@葛城山

カタクリにギフチョウ@葛城山

結局訪花シーンのシャッターチャンスはこの2分間だけ。かなりな不完全燃焼。しかしその代わりといおうか、帰り際に地元では見たことがない交尾や吸水を見ることができた。一方が他方を押さえつけるような交尾は他の蝶のそれとはまったくイメージが違う。「春の女神」の愛称には似つかわしくない荒々しい一面を見た。

ギフチョウ@葛城山

ギフチョウ@葛城山

ギフチョウ@葛城山

ギフチョウ@葛城山



<おまけ>
山頂付近にもポイントがあるという通りがかりの人の話し声に触発されて山頂に行ってみたが、周辺に数株カタクリは咲いていたものの、ここぞという場所は分らず仕舞い。

葛城山山頂

※2016年4月16日、OLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6(1・12枚目はOLYMPUS STYLUS TG-4 Tough)。

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今月10日、庭のビオトープのスイレンが咲いているのを確認。2日前のつぼみの状態からして、開花は9日と思われる。

スイレン開花2016
▲2016-5-10/OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough

スイレンの開花日はこれまで

2012年・・・8月10日
2013年・・・6月19日
2014年・・・6月6日
2015年・・・5月17日
2016年・・・5月9日

と年々早まっているが、さすがにこれ以上は早くならないか。それにしても白花は一向に咲いてくれない。今年こそはと期待しているのだが・・・。

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姫神が音楽を手掛けたKAGAYAスタジオ製作のプラネタリウム番組「ネイチャーリウム オーロラの調べ 神秘の光を探る」。今月7日、京都府城陽市の文化パルク城陽へ見に行ってきた。昨年あった上映は見逃してしまい、大変遅ればせながらの初見ではある。

別の場所での予定をこなしてから行ったのだが、思いのほか時間がかかって、到着したのは上映25分前。京都から乗った近鉄車内では時計とにらめっこだった。チケットを買って座席へ。相変わらず「後ろの方が見やすいです」と係の方に案内されたが、「富士の星暦」の経験を踏まえ、中央やや右前の位置に陣取る。

オーロラの調べ@文化パルク城陽

15:30、星空解説の始まり。「富士の星暦」の時にも聴いた淀川長治さん調の小気味良い解説だ。しかしいかんせん観客が少ないのが寂しい。私を入れて10人いるかどうか。ゴールデンウィークの土曜日でこれとは、団体利用で収益を上げているのかもしれないが、もう少し経営努力をしても良いんじゃないかと余計な心配をする。

30分の解説が終わって、いよいよ「オーロラの調べ」。タイトルから受ける印象では全編ガッツリとオーロラかと思いきや、さにあらず。オーロラが観測できる北極圏の自然風景が半分を占めたのが意外だった。わらわらといるライチョウなど面白い映像もあって良かったが、オーロラを見に来たという意識で見ると拍子抜けかもしれない。とはいえもちろんオーロラの映像もある。ドームの画質の問題もあって前半は「あれ、こんなもんか?」という様相だったが、その分後半のブレイクアップ(オーロラ爆発)の感動が増したように思う。座席の位置取りが良く、光のカーテンが頭上を踊る様は見応えがあった。ただ先述のように画質が残念で、ピントが甘いというかコントラストが弱いというか、ただでさえぼんやりとしたオーロラが余計にぼんやりして迫力がそがれているように思えた。「富士の星暦」共々、いつか画質の良いドームで見なくては。

音楽は全体として従来の姫神色は薄く、「スターリーテイルズ」寄りの曲調。今回初コラボとなったALBINAさんのヴォーカル曲が特に印象に残った(オーロラではなく自然風景の場面の曲)。サントラ発売が待ち遠しい。製作期間中に亡くなってしまったORIGAさんとのコラボ曲は「奇跡の恵み feat.ORIGA〜オーロラ・ヴァージョン〜」と「Electric Sun feat.ORIGA」の2曲。この歌声がもう聞けないとは、改めて残念だ。

近畿唯一の上映館である文化パルク城陽での上映は今月29日まで。この番組は特に近畿地方が不遇で、今後の上映館の拡充に期待したい。

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昨年、宗堂桜を見に行った際に、花で雨宿りをするヨツボシハムシの写真が撮れ、今でもお気に入りの1枚となっている。それに味を占め、今年はより積極的に昆虫写真を狙った。快晴の空の下、花や葉の上には多くの昆虫の姿があった。

▼シャクガの一種の幼虫、いわゆるシャクトリムシ
シャクガの一種の幼虫@宗堂桜

シャクガの一種の幼虫@宗堂桜

シャクガの一種の幼虫@宗堂桜

▼臭いにおいで嫌われがちなマルカメムシも、宗堂桜の上にいると可愛く見える?
マルカメムシ@宗堂桜

▼翅がオシャレなナシグンバイ
ナシグンバイ@宗堂桜

▼ナナホシテントウに擬態しているというクロボシツツハムシ
クロボシツツハムシ@宗堂桜

クロボシツツハムシ@宗堂桜

クロボシツツハムシ@宗堂桜

▼ゴマ粒サイズのキアシノミハムシ
キアシノミハムシ@宗堂桜

キアシノミハムシ@宗堂桜

※写真は2016年4月9日、OLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL 50mm F2.0 Macro(3・5枚目はOLYMPUS STYLUS TG-4 Tough)で撮影。

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先月9日、昨年に続き岡山県の天然記念物である宗堂桜(そうどうざくら)を見に行った。

今回は青春18きっぷを買っていなかったが、18きっぷに慣れ親しんだせいで普通運賃で鈍行の旅をするのがなんとなく癪だ(笑)。三ノ宮駅近くのチケット屋の券売機で三ノ宮~姫路間の割安な切符を見つけたので買ってみる。出てきた封筒の中身は「三ノ宮⇔朝霧」「朝霧⇔東加古川」「東加古川⇔姫路」の回数券が1枚ずつ入っていて、お値段900円。それを2組購入。後で姫路~万富間の乗車券(片道1140円)を買えば、普通に三ノ宮~万富間(片道2270円)の乗車券を買うより、片道で230円お得。なお、チケット屋に行かずとも駅のみどりの窓口で「三ノ宮~朝霧」「朝霧~東加古川」「東加古川~姫路」「姫路~万富」と区間を分割して切符を買えば片道190円安くなる。JRの運賃が上がる距離の境界直前で区間を区切ることにより購入額を安く抑える技だ。なお、いちいち境界の駅で下車する必要は無く、最後の駅(万富)で4枚の切符を渡せば良い。

三ノ宮9:24発の姫路行き新快速に乗車、姫路で10:07発の播州赤穂行き普通に乗り継ぎ、さらに相生で10:30はつの岡山行き普通に乗り継ぐ。この車内で車掌さんから姫路~万富の乗車券を購入した。そのために見せた3枚の回数券に驚かれるかと思いきや、特にリアクションは無い。時々こういう変な客がいるのだろう(苦笑)。

万富11:14着。昨年は今にも雨が降りそうな曇り空だったが、今年は快晴である。絶好の花見日和だ。しかも駅近くの自転車屋でレンタサイクルを見つけた。徒歩だと30分以上かかるのでありがたい。しかも1日300円と格安だ。早速借りる。身分証の提示はおろか名前も連絡先も聞かれず、言われるままに代金の百円玉3枚を傍の軽トラの荷台に置く。田舎の良さではあるが、自転車が返ってこないことはないのかと心配になる。ともあれ目の前でタイヤに空気を入れて下さった空色のママチャリにまたがり出発。変速は付いていないが、ほぼ平坦な道だし問題は無かろう。

途中のコンビニに昼食の調達のために立ち寄ったが、15分ほどで宗堂桜の咲く妙泉寺跡に着いた。宗堂桜は8分咲き~満開で素晴らしい。拝殿の傍の東屋で昼食を食べたのち撮影開始。昨年はOLYMPUS E-620にZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 MacroとED 12-60mm F2.8-4.0 SWDの2本のレンズを装着して撮ったが、同じレンズなのも詰まらないと思って、今回は50mm F2.0 Macroで撮影。広角や高倍率での接写はコンデジのSTYLUS TG-4 Toughを使うことに。ちなみに望遠レンズのED 70-300mm F4.0-5.6も持って行ってはいたが、出番は無かった。

宗堂桜2016

宗堂桜2016

宗堂桜2016

宗堂桜2016

宗堂桜2016

宗堂桜2016

宗堂桜2016

宗堂桜2016

▼中心部の花弁が内側へカールして開かず雄しべが見えないのが特徴だが、1輪だけ雄しべが見える花があった
宗堂桜2016

▼今回の旅の相棒
宗堂桜2016

昨年そのふんわりした雰囲気に魅了された宗堂桜。今年もその姿を見れて良かった。雨上がりで水滴を帯びた姿も良かったが、今年のような快晴の空のもと、花びらに陽が透けて見えるのもまた格別だ。末永く受け継がれてほしい品種である。

撮影を堪能して16:40過ぎに妙泉寺跡を後にし、10分後には自転車屋に着いてレンタサイクルを返却。万富17:06発の普通列車に乗車し、姫路で18:11発の新快速に乗り継いで帰宅。

※写真は2016年4月9日、OLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL 50mm F2.0 Macro(1・9・10枚目はOLYMPUS STYLUS TG-4 Tough)で撮影。

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