今年撮った写真から、昆虫と鉄道、それぞれ5枚ずつ選んでみた。

【昆虫】※撮影日順

紫陽花にヨコバイ
▲紫陽花にクワキヨコバイの一種/2013-6-11 OLYMPUS E-620 + ED 50mm F2.0 Macro

アオメアブ
▲複眼が美しいアオメアブ/2013-7-26 OLYMPUS E-620 + ED 50mm F2.0 Macro

クロイトトンボの潜水産卵
▲クロイトトンボの連結潜水産卵/2013-8-21 OLYMPUS E-620 + ED 50mm F2.0 Macro

コスモスにコアオハナムグリ
▲コスモスにコアオハナムグリ/2013-9-23 OLYMPUS E-620 + ED 50mm F2.0 Macro

ツルガハキリバチ
▲葉を運んできたツルガハキリバチ/2013-10-21 OLYMPUS E-620 + ED 50mm F2.0 Macro

ベスト5に蝶の写真が1枚も入らなかったのが大きな特徴。昨年までは考えられなかったことだ。撮る対象が広がった1年だった。また、1枚目のクワキヨコバイを境に作風も変わった気がする。


【鉄道】※撮影日順

トワイライトエクスプレス@岡山駅
▲トワイライトエクスプレス@岡山駅/2013-3-19 OLYMPUS E-620 + ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

赤川鉄橋
▲赤川鉄橋の人道橋をランニング/2013-5-2 OLYMPUS E-620 + ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

E6系甲種輸送を撮る@鷹取駅(EF66 27と邂逅)
▲E6系甲種輸送@鷹取駅(EF66 27と邂逅)/2013-6-21 OLYMPUS E-620 + ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

E6系甲種輸送を撮る@元町駅付近
▲E6系甲種輸送@元町駅付近/2013-6-21 OLYMPUS E-620 + ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

「ななつ星」機関車甲種輸送
▲「ななつ星」機関車甲種輸送/2013-7-2 OLYMPUS E-620 + ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

今年は甲種輸送を初めて見に行ったのが何と言っても印象に残った。新しい車両を見送った一方で、赤川鉄橋の人道橋は違う意味で見送った(この秋に閉鎖)。秋の旅の寝台特急「あけぼの」(来春定期運行廃止)や江差線(来年5月木古内~江差間廃止)も。鉄道にまつわる誕生と終焉を見た1年だった気がする。


さて、来年はどんな年になるのだろう?

皆様、よいお年を!

関連記事
ふと思いついて、一昨日、2月に山で採ってきたウスタビガの繭を撮影。暗くした室内で照明を当てて。これまでやったことが無い手法。

ウスタビガの繭

ウスタビガの繭

ウスタビガの繭

ウスタビガの繭

ウスタビガの繭
▲ウスタビガの繭/2013-12-29 OLYMPUS E-620 + 35mm F3.5 Macro

思ったほど光が透過しなかったが、味わい深い。4・5枚目はアートフィルターの「ラフモノクローム」を使用。造形が強調される感じで面白い。それにしてもこの繭を見るたびに思うが、よくもまあ芋虫がこんなに美しい物を作れるものだ。人間にはとても真似できないだろう。

関連記事
京極夏彦さんの小説「書楼弔堂 破暁」を読了。

書楼弔堂 破暁amazon画像リンク作成ツール

全6話収録の短編集。とても良かった。

明治時代の東京。まるで灯台のような、櫓のような3階建ての古書店「弔堂(とむらいどう)」。蝋燭と天窓から差すわずかな外光のみの薄暗い空間に数多のありとあらゆる古書や錦絵が並ぶ。漫画「金魚屋古書店」の“ダンジョン”を少し思わせ、本好きとしてはぜひ行ってみたいと思わせる風情の店だ。

そんな店の主はいつも白い着流しを着ている男。小童と共に店を取り仕切っている。主曰く、店の中で死蔵されている本を、その本を必要としている人と巡り会わせることで弔っているのだとか。不思議な店名はそれに由来する。

主人公は元・旗本の家柄の男で、病を得たのをきっかけに妻子と別れ、治った後もなぜか独居している。ふとしたきっかけでこの古書店を知り、以来常連となって通う中で、来店する様々な人物の悩みに触れ、そしてその人が必要とする「ただ一冊の」本との出会いの場面に遭遇する中で、自分の生き方などあれこれ思いを巡らすのだった。

来店する人物の顔ぶれがまた凄い。具体的に書いてしまうとネタバレになってしまうが、偉人や文豪など錚々たる面々である。もちろんそれらのキャラクターは実在するわけだが、それをうまくフィクションに取り込んでいるのが、この本の見事な点だろう。明治の偉人・文豪の知られざる悩み、そして弔堂の主が推薦する本とは?

古書店が舞台ということでもしや「百鬼夜行シリーズ(京極堂シリーズ)」とリンクしているのでは?と期待していた。表紙の姑獲鳥の絵にさらに期待は膨らみ、読み進めて最終話「未完」に到達すると、京極堂(中禅寺秋彦)の祖父と思われる人物が登場。京極堂が神主を務める武蔵晴明社も登場するが、京極堂の祖父が住む家と神社の位置関係は、古書店京極堂とのそれと微妙に違うようである。

また「巷説百物語シリーズ」ともリンクしており、「後巷説百物語」のキャラが登場したり、京極堂の曾祖父が山岡百介(菅丘李山)から蔵書を贈られていたりする。

「破暁」と銘打たれていることから続編がありそうではあるが、ラストは続編が作りにくそうな感じ。続編があるとすれば主人公が変わるのだろうか?あることを期待して待ちたい。

    

関連記事
10月29日から11月2日まで行っていた、津軽と道南を巡る旅の模様。その第18回(最終回)。(前回はこちら

※この記事の写真は2013年11月2日、特記が無い限りOLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDで撮影。

仁山駅を後にして、駅スタンプを押すために大沼公園駅へ。8:02着。ホームに降り立ってふと見ると、乗ってきた車両の傍らのモミジが真っ赤に色づいていた。

大沼公園駅

撮影してさあ駅舎に入ろうと戸に手をかけたが、開かない。列車の到着前後以外は鍵をかけているのか?少々焦って駅舎の脇の低い柵を乗り越えてホームの外に出、表から駅舎に入ったが、改めて思い返すと引き戸と開き戸を勘違いしていたのかもしれない。近くの公衆トイレもそうだったが、この駅周辺は戸の取っ手の形は同じなのに開き戸だったり引き戸だったりでややこしい。

ともあれ無事に駅スタンプは押せ、ついでに徒歩数分の大沼公園へ。沼の向こうに駒ヶ岳が綺麗に見えていた。

大沼公園

次に乗りたい列車は大沼公園駅を通らないので、隣の大沼駅まで1キロほど歩く。時間的には余裕のはずだったが、大きな荷物を背負っているせいか思いのほか時間がかかって、着いた時には数分の余裕しかなかった。急いで駅スタンプを押し列車に乗り込む。9:00発。桔梗9:23着。駅スタンプを押すために降りたが、この駅が思いのほか良かった。さほど古くは無いが赤い屋根が印象的で、おまけに傍らの樹は見事に黄葉しており、どちらも青空にとても映えていた。

桔梗駅

桔梗駅

次に乗るのは快速「アイリス」なのだが、これが遅れているようで、その旨の五稜郭駅からの放送が入った。結局定刻の9:57から5分ほど遅れてやってきた「アイリス」に乗り込んで、隣の五稜郭駅で下車。土産物屋を覗いてから、北海道を脱出する列車に乗り込んだ。

その特急「スーパー白鳥26号」も定刻10:21から4分遅れ。発車後しばらくしてから大きく揺れ、テーブルの上の“いろはす”が転んだ。その後も青函トンネル内は別として結構揺れ続ける。JR北海道は保線作業がいい加減だったのではないかと言われている最中でもあり、さもありなんという感じだ。その感覚を裏付けるかのように、青函トンネルを抜けて中小国駅の手前で急に揺れが無くなり、滑るように走る感覚に変わる。ちょうどJR東日本の管轄に入った辺りだった。

蟹田駅で下車し、津軽線に乗り換えて三厩駅へ向かう(必要な乗車券類は事前に江差駅で買っておいた)。しかし先述の遅れは6分まで拡大し、乗り継ぐ臨時快速「リゾートあすなろ竜飛1号」の発車まで2分しかない。蟹田に着いた時にはもう隣に入線していた。衆目も気にせず爆走し、跨線橋を渡り、外に出ていた車掌に手を挙げながら駆け寄って乗り込む。なんとか間に合った。しかし今度は一向に発車しない。どうしたことかと思っていると、対向の貨物列車が遅れていると放送があった。結局定刻の11:52から3分ほど遅れての発車。爆走は無駄になった。

リゾートあすなろ竜飛1号@蟹田駅津軽三味線@リゾートあすなろ竜飛1号


「リゾートあすなろ」の車両は基本的には「リゾートしらかみ」の新型車両などと同じなので目新しくは無い。どうも蟹田駅までの間で何かの試食が配られたらしく、ちょっと悔しい思いをする。と、「リゾートしらかみ」では見れなかった津軽三味線の演奏が行われるらしい。見に行こうかとも思ったが、演奏者の流派の伝統で韓国の「アリラン」の演奏から始まるというので少々萎える。なんでも創始者が雪道で韓国人に助けられたとか何とかの由来だったが(今ざっと調べてみるとその創始者とは高橋竹山で、行き倒れた時に食べ物をもらったのだという)、はるばる津軽まで来て「アリラン」というのは釈然としない。演奏時間も限られるのだから他の曲に時間を回してほしいものだ。ともあれせっかくなので見に行ったが、揺れる車内というのを差し引いてもあまり上手くなかった。自分の座席に座って天井のディスプレイに映っているのを見るので十分だろう。

遅れを取り戻して三厩には定刻の12:28着。

三厩駅

三厩駅

駅スタンプを押して、ざっと撮影し、12:46発の普通列車で引き返す。「リゾートあすなろ」は2両編成の車内を車内販売が行ったり来たりして落ち着かなかったが、普通列車はのんびりしてて良い。車窓もじっくり見られた。

津軽線の車窓

津軽線の車窓
▲津軽線の車窓/1枚目はポップアート使用

蟹田13:26着。持っている切符では途中下車できないが、改札の駅員氏に頼んで改札外のスタンプを押させてもらった。定刻13:44から5分ほど遅れてやってきた特急「スーパー白鳥30号」に乗り込む。

蟹田駅蟹田駅

新青森には定刻14:18から7分ほど遅れて到着。ここで「函館フリー乗車券」はお役御免。まだ有効期間は1日残っているが、十分元はとった。ここからは久々に「神戸市内~大宮」の長大な大回り乗車券を使用する。売店で遅い昼食用のおにぎりを購入し、14:38発の東北新幹線「はやぶさ12号」に乗車。全車指定席だが、江差駅で指定席券を買った際、残席はわずかに1。私が購入して満席となった。3列の真ん中だったので駅員氏は申し訳なさそうだったが、とれただけでもラッキーといえよう。

新青森駅
▲新青森からは「はやぶさ」に初乗車

新青森を出てすぐ、左手に三内丸山遺跡の復元された櫓が見えた。姫神がかつてコンサートを行った場所でもある。事前にスマホの地図を見ていなかったら気づかなかっただろう。ついでのこと、姫神山もぜひ見たい。岩手県にある、姫神のアーティスト名の由来になった山である。地図を見ると新幹線は割と近くを通り、ちょうどトンネルとトンネルの間で見えそうである。車窓とスマホを交互に見ることしばし、いわて沼宮内を過ぎてしばらくした頃にチラッと赤く色づいたピラミッド形の山容が見て取れた。

定刻18:08から3分ほど遅れて東京に到着(途中の大宮からは大宮~神戸市内の乗車券を使用)。東海道新幹線「のぞみ249号」に乗り換え。18:20発。自由席の空きを探して車内を歩くうちに、座席に座っている人の大きな赤いリボンを付けたオカッパ頭が見えた。変わった頭の女性だなと思いながら通り過ぎようとしたが、えっと思って思わず二度見。前から見ると中高年の男性だった。紺色の服を着ていたが、魔女の宅急便のキキのコスプレか何かだろうか?間違いなく言えるのは非常に気色悪いということだ。

無事に空席を確保。なかなか車内販売が来なかったが、19時半前にようやく来て、夕食用にサンドウィッチとコーヒーのセットを購入。なんでも期間限定でエチオピア産の珍しい豆を使っているとのことだったが、そのためか今まで飲んだ新幹線のコーヒーの中では一番美味しかった。

と、また変な格好の中高年男性が歩いてきた。サングラスをかけ帽子をかぶり、スーツのポケットに赤と金のボールペンを3本も差し、金ピカのバッジやネックレスを山のように着けている。B級映画のマフィアのような雰囲気を醸していたが、清潔な新幹線の車内では明らかに浮いていた。

新大阪20:53着。東海道本線の快速に乗り換えて三ノ宮へ。バスに乗り換えて帰宅。長い旅が終わった。

~津軽・道南の旅・了~



<蟹田~三厩間の乗車券>

蟹田~三厩間の往復には、蟹田~三厩の往復乗車券を使用した。当たり前のように思われるかもしれないが、津軽線と津軽海峡線が分岐するのは蟹田の隣の中小国であり、津軽海峡線の列車は中小国には停まらないということもあって、北海道方面からの列車から蟹田で津軽線に乗り継ぐ場合は、特例として重複する蟹田~中小国間の運賃は不要ということになっている。なので、往復普通列車に乗るのなら中小国~三厩の乗車券で良い。

しかし、今回は往路に全車指定席の臨時快速「リゾートあすなろ竜飛1号」を利用した。指定席を利用する場合は乗車する全区間に対応する乗車券が必要だったはず。ということで復路もそのあおりを食う形で蟹田~三厩間の往復乗車券を買ったわけだ。しかし本当のところはどうだったんだろう?復路は三厩~中小国間で良かった気もする。代金自体は数十円の差なのでどうでもいいといえばいいが、気になる。駅員氏に確認すれば良かったか・・・。

この点に関して詳しいルールをご存知の方、コメントを下さると幸いです。

関連記事
10月29日から11月2日まで行っていた、津軽と道南を巡る旅の模様。その第17回。(前回はこちら

※この記事の写真は2013年11月2日、特記が無い限りOLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDで撮影。

旅の5日目、最終日。予定より早く目が覚めてギリギリ長万部行の始発列車に間に合いそうだったので、準備をしてチェックアウトし、函館駅へと急ぐ。発車数分前に改札口に着いてホッと息をついたのもつかの間、何を勘違いしたのか駅員氏が、提示した「函館フリー乗車券」を自動改札機に入れろと言って聞かない。いやいや、ここまでずっと有人改札を通ってきて自動改札機に入れたことが無い切符だからと説得して通ったが、はたして自動改札機に入れてもはじかれなかったのだろうか?

とにかく一目散にホームへ向かい、6:00発の列車に飛び乗る。なんとか間に合って再びホッと一息。朝からなんだか慌ただしいが、これで予定を1時間ほどまくことができ、より充実したプランとなった。

最初の目的地は函館本線の仁山駅だが、乗った列車は仁山駅を通らない。函館本線の七飯~森間は8の字を描いており、真ん中の交わっている個所に大沼駅があるわけだが、仁山駅は下の円周の左側にあり、この列車は右側を通るのだ。ということで仁山駅へはまず大沼駅で下車して、函館方面へ左側を通って戻る列車に乗り継がねばならない。

左手の車窓に朝靄のかかった小沼と駒ケ岳を望みながら大沼6:35着。

小沼@函館本線の車窓
▲小沼の向こうに駒ヶ岳

大沼駅のホームに降り立つと、乗ってきた列車の後部1両を切り離す作業が始まった。もしやと思って作業後に尋ねると、やはり切り離された1両が折り返して仁山経由で函館へ向かうのだという。函館からこの1両に乗っていれば、8の字の下側の円をくるっとまわって函館まで戻ってくるわけで、面白い運用だ。

大沼駅
▲大沼駅での切り離し作業

大沼6:46発。仁山は大沼の隣駅である。ほどなく山間にひっそりたたずむ無人駅に滑り込んだ。仁山6:52着。大部分が板張りのホームに降り立つ。

さて、この駅に来たのは「加速線」の跡に残っているというレールを見てみたかったからである。仁山駅はかつてスイッチバック式の信号場で、蒸気機関車が上り坂への発車の際にいったん入線して勢いを付けるための水平、または下り勾配の線路が「加速線」だ。蒸気機関車時代を偲ぶかのように役割を終えた後もレールが残っており、手持ちの本には木々のトンネルの中に消えてゆくような写真が掲載されていて、その光景をぜひ見たかった。

仁山駅
▲ホーム側から見た駅舎

仁山駅
▲駅舎内部

仁山駅
▲建物財産標の「青函船舶鉄道管理局」の文字に青函連絡船の時代が偲ばれる

仁山駅
▲道路側から見た駅舎。ホーム側から見るより荒んだ感じ

構内踏切を渡って木造駅舎をざっと見物し、外へ出て線路沿いに函館方面へと歩く。途中、駅舎の傍にも立っていた腕木式信号機が現れた。現役では無いようだが真新しく、何かのモニュメントなのだろうか。(※調べてみるとSLの運転に合わせて2010年に設置されたようだ。)

仁山駅
▲線路際に腕木式信号機

未舗装の道を歩くことしばし、加速線跡へと入る小道が現れた。柵も立ち入り禁止の表示も無いので入ってみる。加速線は1本とばかり思っていたが、途中で分岐しており、その分岐器の部分は真新しい。いずれ使う予定があるのだろうか。錆びついたレールの先は密な藪の中へ突っ込んでおり、森まではとても踏み入ることはできない。断念して藪の手前で写真を撮ったが、これはこれで良い光景だった。

仁山駅

仁山駅
▲加速線跡/1枚目はトイフォト使用

道に戻り、もっと先で加速線跡へ入れないかと歩いてみたが、加速線跡は徐々に登っているようで築堤の様相をなし、道との間は水の無い堀のような感じになっており、行くことはできない。ヒグマが出てきそうな雰囲気もあり、諦めて駅へと戻る。待つこと数分、仁山7:51発の列車で大沼公園駅へ向かった。

仁山駅
▲乗り込む前に駅名標と絡めて1枚

~つづく~

関連記事
10月29日から11月2日まで行っていた、津軽と道南を巡る旅の模様。その第16回。(前回はこちら

※この記事の写真は2013年11月1日、特記が無い限りNIKON COOJPIX S4で撮影。

上ノ国駅から乗車した江差線の列車は木古内駅に14:13着。ここで57分も停車するため、遅い昼食の調達がてらいったん下車して改札を出た。売店でパンと前夜飲んでおいしかった「いろはす ハスカップ」を買い、ふと土産物を見ると「おっぱい饅頭」という度肝を抜く名前の土産物があった。前日に訪れた知内のもので、町内にある母乳の出ない女性にご利益があるという杉の大木の伝説にちなむ名称。名前から受ける印象とは違っていたって真面目なお菓子だ。民話・伝説好きとしては見逃せず購入。見本に貼ってあった杉の木の伝説が書かれた紙は封入されていないとのことだったが、帰宅後に開けてみると由来がきちんと書かれていた。

木古内駅おっぱい饅頭@木古内駅
▲(左)木古内駅に帰ってきた。(右)おっぱい饅頭(トリミング)。

列車に戻り、木古内15:10発。渡島当別駅へ向かう。途中、泉沢駅で行き違いのため4分停車。釜谷駅の駅舎は北海道ではよく見る貨車駅だったが、車掌車ではなく正真正銘の貨車を改造したもので、このタイプは他に見た記憶が無い(あるにはあるのかもしれないけれど)。

泉沢駅(いろはす ハスカップ)釜谷駅
▲(左)泉沢駅に停車中。いろはすハスカップうまし。(右)釜谷駅駅舎。

渡島当別15:34着。ちかくにトラピスト修道院があることから駅舎は教会風の建物で、しかも中に郵便局が入っているという珍しい駅。NHKの番組で見て以来来てみたかった。中も教会を思わせる構造で、上部の窓にはステンドグラスがはまり、その前には父子像。思っていた以上のすごいこだわりようだ。ただ、あると思っていた駅スタンプがスタンプラリーの終了に伴い5月で撤去されていた(郵便局員談)のは残念だった。

渡島当別駅

渡島当別駅

渡島当別駅

渡島当別駅

渡島当別駅
▲渡島当別駅駅舎/1・2・5枚目はOLYMPUS E-620 + ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

駅舎をしばし眺めて撮影した後は、せっかくなのでトラピスト修道院へ行ってみることにする。駅前の観光案内版の地図に従って歩くことしばし。男爵資料館という謎の施設が現れる。先ほどの地図にも書かれていてなんだろうと思っていたのだが、男爵芋を開発した人にちなむ施設らしい。時間外なのか潰れたのか人気はなくヒッソリしていた(※今調べてみるとこの日11月1日から冬季休業だったようだ。公式サイトはこちら)。肌寒くなってきたのでジャンパーを羽織り、さらに進む。案内板に従い細い道へ左折すると、山道になる手前にあったのは「ひ熊目撃通報現場」の看板。修道院へ行く気持ちが一気に萎え、すごすごと駅へと戻る。それにしてもこんなところにもヒグマが出るとは驚きだ。駅への帰り道、男爵資料館の傍に線路の下をくぐる地下道の入り口を見つけ、だいぶショートカットできた。

渡島当別にて渡島当別にて
▲男爵資料館。敷地の片隅にはホルスタイン柄のブルドーザー

渡島当別にて
▲「ひ熊目撃通報現場」の看板。そそくさと引き返す

渡島当別にて渡島当別にて
▲何の看板もなく密やかに存在した地下道

駅へ戻りホームへ。と、列車が来る直前、西の夕空にきらりと輝くものがゆっくりと動いていくのが見えた。ああ、飛行機が夕陽に煌めいているのだなと思ったが、少し前にロシアに巨大隕石が落ちたこともあってか驚いた人もいたようで、傍らの地元のおっちゃんも「あの光っとるのは飛行機か?」とビックリしていた。のみならず夜のNHKニュースでも紹介されたのには私も驚いた。

渡島当別駅

渡島当別駅

さて、渡島当別16:54発の普通列車に乗車。函館に戻る前にできる限り駅スタンプを集める。まずは上磯で行き違いのため10分停車する間に押印。さらに七重浜駅で下車して押印。これで江差線の駅スタンプは全て押せた。七重浜18:10発の普通列車に乗車し、五稜郭18:14着。18:18発の函館本線の普通列車に乗り換えて七飯(ななえ)18:32着。ここでも押印。折り返しの18:47発で五稜郭19:02着。駅スタンプを押し、駅を出て待望の大型家電量販店へ。無事にコンパクトフラッシュを買え、意気揚々と駅へと戻る。19:19発の普通列車で函館着19:24。旅の4日目の旅程が終わった。

夕食は前夜も食べに行ったラーメン屋。この日はなんとかいう名前のピリ辛のあんかけラーメン的なものを食べた。それと大ライス。ライスに卵スープが付いてくるとは予想外で、少々苦しかったが完食。味はこの日も美味しかった。函館に来た時はまた来よう。

~つづく~

関連記事
10月あたりからちょくちょく参加している“にほんブログ村”の記事トーナメント。昨日まで開催されていた「集まれ!旅のエピソード8トーナメント」で知内駅の記事が準優勝!どうもありがとうございます。



ちなみに賞品は無い(笑)。

関連記事
京極夏彦さんの小説「ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔」を読了。

分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(上) (講談社文庫) 分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(下) (講談社文庫)amazon画像リンク作成ツール

先月初めまで行っていた旅行用に買ったのだが、旅の間は退屈になる時間が無くて読まず、帰ってきてからも何となく手を出しそびれていて、本格的に読み始めたのは先週くらいから。読み始めたら早かった。

シリーズの前作「ルー=ガルー 忌避すべき狼」で、重大犯罪に巻き込まれ半ばやむなくも殺人を犯しさえしながら、それを無かったことにされた少女たちのその後が描かれている。今作では前作の終盤に少し登場しただけのキャラクターに焦点が当てられているが、前作の主要キャラももちろん登場し、天才少女の都築美緒も相変わらずのメチャクチャっぷりを発揮している。再びたくさんの血が流れ、少女たちは・・・。

今作は製薬会社が裏で進めるある研究の内容と意図がキーとなっており、「百鬼夜行シリーズ(京極堂シリーズ)」の「邪魅の雫」の延長線上にある物語。もちろん読んでいなくても内容についていけないということは全くなく楽しめるが、「邪魅の雫」を読んでおくと2倍面白く読めるはずだ。

   

   

関連記事
10月29日から11月2日まで行っていた、津軽と道南を巡る旅の模様。その第15回。(前回はこちら

※この記事の写真は2013年11月1日、特記が無い限りOLYMPUS E-620 + ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDで撮影。

湯ノ岱10:57着。ロッジのような外観の駅舎に入って駅スタンプを押そうとすると、備え付けのスタンプ台の蓋に「湯ノ岱温泉」に江差線各駅のスタンプが置いてあると書いてあるではないか。入場券を買いがてら窓口で尋ねると、駅から徒歩10分ほどで、ホームの向こうのほうに見える茶色い屋根の建物だと教えて下さった。神明駅へ徒歩で向かうには時間的余裕はほとんどない。さっそく湯ノ岱温泉を目指して歩き出す。

湯ノ岱駅
▲湯ノ岱着。駅員にタブレットが渡された

湯ノ岱駅
▲駅舎内には江差駅同様ストーブが鎮座

湯ノ岱駅
▲駅舎外観

踏切と川を渡り、左折して川沿いの未舗装の道に入る。廃業した民宿(?)の廃墟が現れ、本当にこっちなのか不安になったが、すぐに上ノ国町国民温泉保養センター、通称湯ノ岱温泉の建物が現れた。

湯ノ岱温泉
▲上ノ国町国民温泉保養センター/NIKON COOLPIX S4

温泉に入らないと押せないかとも思っていたが、受付で尋ねるとにこやかにどうぞと言って下さった。7・8個ほどもあったスタンプは図柄は無機質でどれも同じ。駅スタンプとしてはいまいちではあったが、無いと思っていた駅のもあって得した気分ではある。天ノ川駅のものもあった。

さて、ここでの目的は果たしたので急いで神明駅へ向かう・・・予定だったが、なんだか温泉に入りたくなってきた。神明駅には渋い木造駅舎があるが一応列車内から見れたし、一眼レフのメモリーカードの残量がほぼ無く、行っても大して写真は撮れないし、列車の時間ギリギリになる。3キロ歩くのもめんどくさい。スタンプを押すだけで出るのも申し訳ないような・・・。考えることしばし。気が付いたら受付で「入湯料はいくらですか?」と訊いていた。

家族旅行を除けば、一人旅で温泉(足湯以外)に入るのは8年前の屋久島の尾之間温泉以来だ。券売機で350円の券を買って受付で渡し、コインロッカーに貴重品を入れ(100円玉が返ってくるタイプでありがたい)、いざ入浴。タオルを持っていて良かった。

湯ノ岱温泉
▲先客がいなかったので1枚/NIKON COOLPIX S4

手前から42度、38度、35度と3つの湯船があって、たしか中央の38度が源泉だった。硫黄よりも鉄の香りがする温泉。鉄錆色に濁った湯の中に段差が隠れていて足を滑らせそうになる。入る方はご注意を。それはともかく、良いお湯だった。気に入ったのは長湯に良い38度だが、体がほぐれる気がする42度と、火照った体を冷ます35度も良い。打たせ湯も良い。なんだかんだで30分ほどは浸かっていただろうか。文字通りふやけるほど温泉を堪能した。地元の方らしい入浴客が2人ほど入ってきたが、のんびりできた。江差線廃線後はバスが走るのだろうか。ぜひまた来たい温泉だ。

温泉を出てコインロッカーから貴重品を出し、休憩室へ。冷水で喉を潤し、折良く開かれていた江差線を走った列車のヘッドマークや写真の展示を見た。

湯ノ岱温泉
▲ヘッドマークの展示/NIKON COOLPIX S4

思わぬ良い温泉に入れて満足。この選択は多分正解だった。湯ノ岱駅に戻り、12:24発の列車で上ノ国駅へ。ここにも駅スタンプがある。

湯ノ岱駅
▲タブレットを受け取り、列車は湯ノ岱駅を発車

上ノ国に12:46着。駅舎は面白味のない外観だったが、駅スタンプが押せればとりあえず良い。コンデジの電池残量が無くなったので、駅近くのスーパーで単三電池を買い、また駅へ戻る。

上ノ国駅
▲奥が上ノ国駅駅舎。近くに大根が干されていた/NIKON COOLPIX S4

駅へ戻るとそこにいたオバちゃんに「天ノ川駅の切符は買った?」と訊かれた。なんと、駅舎の奥に天ノ川駅の切符売場があるではないか!いさんで硬券の2枚セットを購入。これは良いものが買えた。

上ノ国駅
▲上ノ国の駅舎内にある、天ノ川駅の切符売場/NIKON COOLPIX S4

ホームで先ほどのおばちゃんと談笑。北海道の方だが、江差線のこの区間が廃止になるということで、その前に乗りに来たのだという。湯ノ岱温泉は地元の人しか利用しないという話や、函館にも温泉があるといった話をしながら待つことしばし、列車がやってきた。

上ノ国駅
▲乗る列車がやってきた/NIKON COOLPIX S4

上ノ国13:14発。渋い駅舎の駅には降りられなかったが、上ノ国~湯ノ岱間はこれで2往復することになり車窓も堪能できたし、駅スタンプもコンプリートでき、湯ノ岱温泉にも入れて江差線の廃線予定区間に関してはもう充分という気分。かねてから行ってみたかった廃線区間外の渡島当別駅を目指した。

~つづく~

関連記事
3日連続Erbaf昆虫館を更新。内容は以下の通り。

●トップページのデザインを修正。画像を追加。

どうもデザインが定まらなかったが、ようやく今回の更新が決定版・・・であることを願う(汗)。

ついでにランダムに表示する蝶の写真を追加。これまでのギフチョウとウラナミアカシジミ(一昨日から違う写真になっている)に加え、ウラミスジシジミ、シルビアシジミ、ルリタテハ、モンキチョウ、ホソバセセリ、キマダラセセリの6種が加わった。



関連記事