漫画「3月のライオン」の最新14巻を購入・読了。昨年読んだ13巻についての感想を書いていないようなので、併せて書いておこうと思う。



まずは昨年9月発売の13巻について。主に描かれていたのは二階堂四段の宗谷名人との公式戦初対局。二階堂君の将棋にかける熱い想いが、(桐山君もモノローグで言っていたが)とても眩しい。桐山君の将棋への姿勢にも少なからず影響を与えたようである。
一方で合間に描かれる、夏祭り後のあかりさんと林田先生、そして島田八段の関係。むしろ主人公なんてどうでもいいくらい気になる(笑)。私としては島田八段に頑張って頂きたい。

さて、最新14巻。今巻の主な題材は職団戦。様々な企業や役所で働く人たちによる、アマチュアの団体戦の将棋大会である。とても意外なテーマだったが、思えば桐山君が高校の将棋部で職団戦Bクラス入りを目指す校長や教頭、そして元担任の林田先生といった面々に指導していたのだったが、まさかそれを伏線としてここまでしっかりと描かれるとは思わなかった。必勝戦法を求め闇落ちするアマチュア心理が痛いほどわかり(笑)、とても楽しい一幕。なお、この話の中で、羽海野先生の「ハチミツとクローバー」という作品のキャラクターが登場。私はそちらの方を読んだことがないので、そのキャラについては今一つピンと来なかったが、ファンにとっては感動もののはず。
一方、職団戦と見事に日程がかぶった桐山君とひなちゃんが通う高校の学園祭。その準備で桐山君のクラスメートとの絡みがおそらく初めてまともに描かれていて、それが新鮮でかつ嬉しかった。あの桐山君がここまで来たとは。しかしその感動がかすむくらい(表紙にもなっている)妖怪カフェで化け猫(猫又?)をやってるひなちゃんが可愛い。桐山君、職団戦で審判なんてやってる場合じゃないぞ?
そして、今巻でも描かれるあかりさんと林田先生、そして島田八段の関係。私が推す島田八段が一歩リードか?今後の展開を早く読みたい。



宮部みゆきさんの小説「三鬼 三島屋変調百物語四之続」を読了。



先日、この三島屋シリーズの第5巻「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」を読んだ際に、第4巻を読んでいないのではという気がしたので読んでみたところ、やはり。読んでいなかった(汗)。

三島屋の黒白の間に招かれた人々が語る、不思議な話の数々。今巻には「迷いの旅籠」「食客ひだる神」「三鬼」「おくらさま」の4話が収録されているが、中でも良かったのが「食客ひだる神」。弁当屋“だるま屋”の主人のキャラが良いし、なにより出てくる料理の数々が美味しそうで、お腹が空いてくる。そういえば第5巻の「開けずの間」に登場するどんぶり屋の平吉も良いキャラだったし料理もおいしそうだった。食べ物が絡むこのシリーズの話は鉄板といえる。“ひだる神”のユーモラスさも相まって楽しい雰囲気の物語だったが、それにしてもこの話の結末は・・・三島屋の主人ではないがもったいないと私も思う。“だるま屋”にはまたこのシリーズに絡んでほしいものだが。

最後に収録された「おくらさま」で黒白の間に関わる面々から1人抜け、2人加わった。どうりで5巻を読んでもピンと来ないわけだ。



図書館でふと目にとまって読んでみたら面白かった本の紹介。梅谷献二著「虫の民俗誌」。



30年以上前に出版された、昆虫やクモについてのエッセイ集。生態学的なことのほか、人とのかかわりといった文化的なことも語られている。人家の屋根に大量発生し、屋内に落ちてきて住人が刺される毛虫など、今の時代ではほとんど聞かれることのない虫の害の話や、家の構造の変化により屋内害虫の顔ぶれが変化していることなど、とても興味深かった。また、現在ペットのエサ用等で販売されているミールワームはすべて誰かの密輸由来のものというのは全く考えたことがなかったので驚きだった(貯穀害虫であり、輸入は植物防疫法に抵触する)。

さて、作中に日本博物温古会の「蟲塚(※土へん無し)」という同好会誌が登場するが、どこかの古本市でこのタイトルが目にとまってページをめくってみたことがあるような。わずか2巻の刊行で終わり、残部も誤って処分されてしまったために幻の本らしい。中身も面白そうだし、今度遭遇したら手に入れねばと思う(ネット検索してみると古書店で1冊2000円程で出回っているようだが)。